在来じゃがいもフェスタ-2 ラインナップ
【伝統野菜プロジェクト】の第1回勉強会「在来じゃがいもフェスタ」には16種類の在来じゃがいもが揃いました。講師をつとめてくださった元独立行政法人種苗管理センター嬬恋農場長の野口健先生の資料によると、在来じゃがいもは果皮×果肉×花の色の組み合わせで6つの系統にわかれます。それは、お仲間と調べた、国内のじゃがいも品種176品種の遺伝的関連性(葉から抽出したDNAを解析)に基づいています。
今回の勉強会には、次の2つのコンセプトを基本に在来じゃがいもたちを登場させたい、と考えました。
- 上記6グループをすべて揃える
- 今も在来じゃがいもをつくり続けている地域を網羅する
これまでおつきあいいただいたさまざまなルートで探すのですが、今回も「ダメか」と思うと救いの手がやってきて、6グループ、16種類が揃いました。ほんとうにありがたかったです。
以下は、会場にやってきた在来じゃがいもです。
▼グループ1 白皮・白肉・赤紫花
オイネさんが若いころ神奈川県の相模原から持ってきたという説がある
河口湖の方から戦前に種いもを入手。80年以上は栽培している
別名「富士」。富士講に参加する人(富士衆)に旅の携行食として提供したという説がある
南アルプスを越え山梨・静岡県からの持込説がある
昔から栽培されており、昔は焼き畑に植えた
万延元年(1860)頃に三好郡加茂山村より種を買い薄赤色と白色を混ぜて栽培-東祖谷村史
▼グループ2 黄皮・黄肉・赤紫花
明治以前からの栽培か。現在は美川地区を中心に二箆(にへい)・西谷小村地区で栽培
▼グループ3 黄皮・黄肉・白花
100年以上前から栽培されており、木曽の方から入ってきたらしい
戦前から栽培
▼グループ4 紫皮・黄肉・青紫花
40年以上前に、農業改良普及員が北海道から導入したようだ
望月氏が子供のころ、明治41年生まれの母が栽培していた
▼グループ5 赤皮・白肉・赤紫花
日露戦争で捕虜になった地元出身の兵士がロシアより持ち帰ったという説がある
万延元年(1860)頃に三好郡加茂山村より種を買い薄赤色と白色を混ぜて栽培-東祖谷村史
▽井川おらんど-赤皮(静岡県静岡市井川)
不明
牧野源吾氏が昭和23年頃に北海道から導入した(H18年下栗いも会議で本人の講演より)
▼グループ6 紫皮・白肉・青紫花
昭和初期には栽培されていた。かつて栃本地区では多くの家で栽培していた
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