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2016年11月 9日 (水)

ばれいしょとじゃがいも

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【伝統野菜プロジェクト】の第1回勉強会のタイトルは「在来じゃがいもフェスタ」ですが、講師・野口健先生の資料には、「ばれいしょ」と書いてあります。で、お話は、じゃがいもの呼び名から始まりました。
 
先生のお話をまとめてみると
  • 「じゃがいも」という名称は、「ジャガタライモ」がなまったもの。初めて日本にやってきたのは17世紀中頃。オランダ船がジャカトラ(ジャカルタのこと)から長崎へ運んできたいもなので、ジャカトラから「ジャガタライモ」⇒「じゃがいも」
  • 江戸時代、小野蘭山(本草学者)が1808(文政5)年に出版した著書のなかで、中国の書物にある「馬鈴薯」は「ジャガタライモ」である、と書いた。そこで、「ばれいしょ」と「じゃがいも」というふたつの名前が使われるようになった。
  • 「馬鈴薯」の出典に疑問をもった大槻玄沢(蘭学者)は、栗本丹州(本草学者)に質問したところ、栗本は馬鈴薯とはヤマノイモの一種であると答えた。
  • 牧野富三郎(植物学者)は、中国の書物にある「馬鈴薯」はマメ科の「ホドイモ」で、「ジャガタライモ」ではない、としている。
  • 農林水産省は「ばれいしょ」、「馬鈴しょ」、国公立の試験研究機関は、栽培関係の報告書では「バレイショ」、病害虫関係の報告書では「ジャガイモ」を用いる。学校教育、料理書、流通などでは「ジャガイモ」、「じゃがいも」が用いられている。
長年使われてきた名前ですから、変更したり、統一したりするのは、不可能に近いでしょう。最近は「ポテト」も日本語のように使われていますし。
 
 

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