山形在来作物研究会フォーラム2016
新潟経由で鶴岡へ。新潟までは青空だったのに、鶴岡に近づくにつれて雪が降り始めました。
開会のご挨拶は村山秀樹副学長。村山先生には、西洋なしフォーラムで毎年お目にかかっています。
在作研会長の江頭宏昌先生。紹介しておられるのは、東海林晴哉さん撮影の「SEED」巻頭見開きです。
在来野菜を売る!(株)グリーンショップはらだ 山口美香さん
最上伝承野菜を売るしくみ(株)もがみ物産協会 津藤真知子さん
米沢伝統野菜を食べていただく知恵Dining海豚(いるか)元店長 佐藤純さん
「おしゃべりな畑 実践講座」-在来作物案内人たちの挑戦-
①だだちゃ豆のふりかけ「だだちゃん」
齋藤 至さん
②庄内柿のみそ玉
山口美和さん
③升田かぶの生産と販売
村上正敏さん
④外内島きゅうりの生産と販売
阿部正一さん
▼第2部 パネルディスカッション
事例報告をされたみなさまがずらりと並びました。
コーディネーター江頭宏昌先生の「在来作物を残す意味は何か」というお話から始まりました。東日本大震災の後、福島県いわきにいらした江頭先生は、壊滅した状況のなかで在来作物どころじゃないだろう、とお思いになったそうです。
「ところが、話を聞くとそうではなかった。故郷が危機的状況にあるときに、土地の人にとって、在来作物は故郷を取り戻すよすがとなるものであり、地域らしさをもたらすアイデンティティそのものであった。
在来作物は、栽培も調理も味の面でも、そうやさしいものではない。ふだんは、地元の人にとってふつうにあるもので、特別な価値は感じられないが、喪失を救う地域のシンボルとして現れる。
観光客の目線、外からの目線で見ると、その地域だけがもっている何かがないと面白みがない。在来作物はよそには真似のできない宝ものであり、それが残していく価値」と江頭先生。
パネルディスカッションでは、詳しい報告や提案、展開など、さまざまな話題が出て、江頭先生の「まとめ」の時間がなくなってしまうほど。短期的なブームに終わらせずに、長い目でどのように売るか、信頼関係をどう築いていくか…。私たち【伝統野菜プロジェクト】のなかで、生産、流通、消費、それぞれの立場を考えて話しているうちに袋小路に入ってしまうことがよくあります。今回のパネルディスカッションでは、もう少し議論の時間が必要だったかもしれません。
最後にお話があった情報の質と量。量はSNSで発信されているが、質はどうか…。納得です。
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