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2018年3月21日 (水)

「牧野野菜」のかぶ

植物学者、牧野富太郎博士の名を冠した「牧野野菜」は、博士が生まれ育った土佐で古くから作られてきた野菜です。そのコレクションにあげられているかぶは4種類、「焼畑のかぶ」、「田村かぶ」、「南越(みなこし)かぶ」、「大道昔かぶ」。今回のセミナー「牧野富太郎博士の贈りもの-土佐によみがえる牧野野菜」には、「田村かぶ」と「焼畑のかぶ」がやってきました

▽写真は村田農園から届いた「焼畑のかぶ」
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■田村かぶ
講師として来てくださった、生産者グループ“Team Makino”の熊澤秀治代表によると「高知でいちばん有名と言っていい」のが、仁淀川町の「田村かぶ」。地域興しの貴重な資源になっていますが、作っている人は高齢者が多く、これからだれが栽培していくかがいちばん心配だそうです。

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田村かぶの自慢の一つはサイズ。大きいものは2~3kgにもなります。「こんなでかいの市場に流せない」と言ったら、「しょうがない、でかくなるんだから」と言われたとか。「大きくて立派なかぶを作りたい、どうだ!って見せたいみたいだね」と熊澤さん。
地元では、お正月に「鯨のすき焼き」に入れて食べるといいます。田村かぶが入った「鯨のすき焼き」!!  見たことも食べたこともない「鯨のすき焼き」、そこに大きなかぶを入れる…。興味しんしん。
 
▼「田村かぶ」のまとめ
  • 収穫時期:11月~2月
  • 仁淀川町田村地区で伝統的につくられている
  • かぶの上の部分は鮮やかな赤紫色。中は白く肉質は柔らか。この赤紫色はアントシアニンによるもので、西洋系かぶの影響が考えられる
  • 糖度は8度になるものもある
  • 通常1kg 前後。大きいものは2~3kgになるが、大きいものは“す” が入りやすい
  • 間引き菜も美味だが、地元消費のみで一般に流通していない
  • 畑は斜面が多く、そのため斜めに色が入る
  • 地元では正月に食べる「鯨のすき焼き」の具材として親しまれている
 
■焼畑のかぶ
「焼畑のかぶ」は、【伝統野菜プロジェクト】の前身である「野菜の学校-日本の伝統野菜・地方野菜講座」にも登場しました。そのときはなかなかワイルドな自然の造形という感じでしたが、今回は整ったチャーミングな姿です。
その後、熊澤さんから「焼畑のかぶはこの画像が迫力がある」と素晴らしい写真をご提供いただきました。下方をごらんください。
 
▽今回届いた「焼畑のかぶ」
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▽2016年1月の[野菜の学校]にやってきた「焼畑のかぶ」
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▽熊澤さんがお送りくださった写真。おお!見ているとドキドキする。
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▼「焼畑のかぶ」のまとめ

  • 小さなかぶがいくつもくっついているような異形のかぶ
  • 数十年前、高知県仁淀川町で昔の焼畑を再現しようと山を焼いたところ、生えてきた。(熊澤さん「アブラナ科の種子は強いので、そういうこともあるのかな、と思う」)
  • 正式の名前はなく、その出現のエピソードから「焼畑のかぶ」と呼ばれている
  • 食べると、姿のイメージとはぜんぜん違い、スムーズな食感のやさしい味
熊澤さんによると、「寒い山間部で作らないとかぶが肥大しない。平野部では葉っぱだけ非常に大きくなり、かぶは赤くならず、白いふつうのかぶのようになる。今後、どういうかぶなのか、調査したい」とのことです。
 
「焼畑のかぶ」の3つの写真、これくらい大きく姿の変容があるということですね。面白いなぁ。牧野野菜として、どのように育っていくのでしょう。楽しみです。
 
 
 

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