大江戸味ごよみ 2月5日(火) のらぼう菜
筑摩書房刊の日めくりカレンダー『大江戸味ごよみ2019』に、伝統野菜プロジェクトとして書いたコラム。2月5日(火)のテーマは「のらぼう菜」です。
野菜の生産などで江戸の人々の暮らしを支えていた多摩地区。その一つ、五日市地域(あきる野)にある子生(こやす)神社の石碑によると、天明・天保の大凶作の際、人命を救ったのが「のらぼう菜」だった。「のらぼう」は「野良坊」とも書き、もとは「野良生え」という。春の訪れを告げるナバナの仲間で、現在は「江戸東京野菜」の一つに認定されている。
「のらぼう菜」は江戸東京野菜ですが、栽培されているのは青梅市を中心とする東京郊外だけではありません。神奈川県川崎市多摩区菅地区から埼玉県比企郡ときがわ町まで、東京から見ると西のほうの山間部に、それぞれの土地の伝統野菜として伝わっています。
モトをたどると、江戸時代、幕府の関東郡代・伊奈備前守(半左衛門)忠宥(ただおき)が、救荒作物として近郷の12村に配付した「闍婆菜(じゃばな)」です。
「のらぼう菜」は、植物分類ではセイヨウアブラナの仲間です。同類の「三重なばな(三重の伝統野菜)」や「はるの輝(岩手)」に比べてサイズが大きい。
都市農業の典型、この住宅に囲まれた畑で、「三鷹江戸東京野菜研究会のらぼう菜部会」のタネは採種されていました。オレンジ色に見えるのは、鳥よけのネットです。(2016年3月取材)
標高700メートルにある畑なので「ファーム700」。埼玉県比企郡の「のらぼう菜」のタネは、ここで採種され、配布されます。(2017年3月取材)
●[野菜の学校]の記事「のらぼう菜」はここをクリックしてご覧ください。
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