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2019年5月 3日 (金)

大江戸味ごよみ 5月3日(金・祝) きゅうりと葵の御紋

 筑摩書房刊の日めくりカレンダー『大江戸味ごよみ2019』に、伝統野菜プロジェクトとして書いたコラム。5月3日(金・祝)のテーマは「きゅうりと葵の御紋」です。

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きゅうりを輪切りにすると、徳川家の家紋、葵の御紋に似ている、食べるのは不敬である。というので、輪切りは慎まれたとか、武士はきゅうりを食べなかったとか…。輪切りの断面が紋を思わせるということは、京都八坂神社や、博多祇園山笠の祭神(素戔嗚尊)の神紋についてもいわれ、いまも祭りの期間中、きゅうり断ちする人がいる。

 

特に江戸時代、きゅうりの断面はたいへんなことになっちゃったわけです。で、手元の写真から、きゅうりの断面を探してみました。

▼馬込半白
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「馬込半白」は江戸東京野菜ですが、江戸時代になかった品種なので、これを見て「食べるのは不敬」ということになったわけではないと思う。東大農場で栽培されていたもの
 
▼高井戸半白
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江戸東京野菜。東大農場で栽培
 
▼落合節成
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「落合」は埼玉県旧与野市の集落名。明治末期か大正初期にこの地の農家が「青節成」と「針ヶ谷」を交配させたものと考えられている
 
▼ふつうのきゅうり
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近くのスーパーで売っていたもの。品種・産地不明
 
▼糠塚(ぬかづか)
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青森県八戸市糠塚で昔から栽培されているきゅうり。ルーツは定かではないが、藩政時代に八戸藩の武士が広めたという
 
▼岩手 地うり
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岩手県岩泉町の伝統野菜。「昔きゅうり」とも呼ばれる。かつては水筒代わりに山へもっていったという

▼畔藤(くろふじ)
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山形県白鷹町の伝統野菜。江戸東京野菜コンシェルジュ協会理事で、白鷹町観光交流大使の上原恭子さんに分けていただいた
 
▼勘次郎
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明治時代、真室川町の姉崎勘次郎家に隣村の鮭川村から嫁いだ女性が持参してきたので「勘次郎きゅうり」と呼ばれる。黄色い果皮色が特徴。

 
▼鵜渡川原(うどがわら)
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酒田市亀ヶ崎地区で江戸期から栽培されてきたというシベリア系(青葉高氏)きゅうり。その形から、「小さくてかわいい」という方言の「めっちぇこ」とも呼ばれる
  

▼番所(ばんどころ)
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長野県松本市安曇のる乗鞍高原地域で昭和初期から栽培されている。「番所うり」ともいう。「番所」は地名。来歴など詳細は不明

▼加賀太
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石川県「加賀野菜」。1936年に金沢市久安町の米林利雄氏が、仲買人から煮食用の東北の短太系きゅうりの種子を譲り受けて栽培したのが始まり

 
▼高岡どっこ
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加賀藩時代から高岡市で作られていた。「どっこ」は太くて短いという意味。富山在来の「どっこ」に台湾の「青大」を交配させたもの

 
▼土佐在来
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高知県。植物学者牧野富太郎博士が故郷の高知で収集を指示した「牧野野菜」のひとつ。詳細は不明
 
▼佐川在来
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高知県「牧野野菜」。「佐川」は地名。栽培地と思われる。詳細は不明
 
▼山内家伝来
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高知県「牧野野菜」。土佐の大名、山内家に伝わったとされるタネ。詳細は不明
 
▼大正在来?
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高知県「牧野野菜」。「大正」は、現・四万十市の地名。栽培地と思われる。詳細は不明
 
▼大豊在来? 
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高知県「牧野野菜」。「大豊」は地名。栽培地と思われる。詳細は不明
 
▼南国黄瓜
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中国の品種。日本のきゅうりは6世紀ごろ中国から入ってきたというから、親戚というか先祖筋のきゅうり。東大農場で栽培
 
▼爬地(はじ)黄瓜
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中国の品種。東大農場で栽培
 

 

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