八百善よもやま話
歌舞伎座花篭ホールで開かれた「八百善十代目が語る--江戸の味東京の味」に参加しました。歌舞伎座×ちくま大学・学ぶ「江戸食文化紀行」大江戸味ごよみの第9回目です。
お話は「十代目」と呼ばれる栗山善四郎氏。
私は鎌倉の「八百善」に二度行ったことがあります。二回とも十代目のお話はなかなか止まりませんでした。(そのときのメモはこちらをクリックしてください⇒⇒ランチの野菜度「八百善」)
今回もお話がたくさんあって、なかなかテーマ「江戸の味・東京の味」にたどりつきません。でも、「八百善」が江戸随一の名店といわれた理由は、少し理解できたと思います。
キーパースンは四代目栗山善四郎です。この方、初代から三代目までの栗山さんとは血がつながっていません。四代目は当時権勢を振るった人の子なのだそうです。このことと、四代目の頃から、江戸で唯一、幕府が許可した「料理家」を名乗れたことは関係がある、と考えるのは自然でしょう。現代とはお上の重みがまったく違う江戸時代、幕府お墨付きのお店が、大名や金貸しの接待の場、文人墨客が集う店として繁栄をきわめていくのもトーゼンです。
今年2月、私は八百善江戸東京ツアー「向島」に参加し、四代目ゆかりの神社「白鬚神社」に参拝しました。そのときのメモはこちらです。四代目について、少し書いています。
▼試食タイムのお料理
右奥の煮ものは、いまは鎌倉にある「八百善」のお庭に生えている蕗を使用。メインは甘いかき玉子をのせたごはん。江戸時代に八百善が作った料理の再現ではなく、「吉原の遊女が泊まり客のためにこしらえたという特別な料理」だそうです。
お料理についての詳しい説明はお話の最後にありました。「八百善」の令和元年五月、ということは今の献立について。行ってみたくなった人が多いのではないかな。
いっしょにお話を聞いた仲間のひとりによると「今回は“八百善よもやまばなし”だね。こういう話、好きな人いるよ」と。「四方山話」とは、『大辞林 第三版』によると、「種々雑多な話。いろいろな話。世間話 」です。そうか、今回のテーマは…などと言わず、話している人を見て楽しむのがいいのね。それにしても客席は満員だった。
| 固定リンク
「グルメ・クッキング」カテゴリの記事
- こうち食べる通信08(2021.03.15)
- 真室川伝承野菜図鑑~雪国を耕す(2021.02.04)
- SEED VOL.18 (2021.01.28)
- パプリカペースト「アイバル」(2020.08.05)
- ティラミスチョコレート(2020.07.21)
「食」カテゴリの記事
- はじめまして牧野野菜です。(2021.08.02)
- こうち食べる通信08(2021.03.15)
- 真室川伝承野菜図鑑~雪国を耕す(2021.02.04)
- SEED VOL.18 (2021.01.28)
- パプリカペースト「アイバル」(2020.08.05)
「レストラン」カテゴリの記事
- のらぼう菜づくしの蕎麦御膳(2020.04.12)
- ニッポンお宝食材(2019.12.25)
- 宴の野菜度 押上「よしかつ」(2019.06.28)
- 八百善よもやま話(2019.05.27)
- 宴の野菜度 麻布十番「更科堀井」(2019.05.25)
「料理」カテゴリの記事
- 伊吹大根の「ぜいたく煮」(2020.06.30)
- 伊吹大根のぬか漬け(2020.06.25)
- のらぼう菜づくしの蕎麦御膳(2020.04.12)
- 八百善よもやま話(2019.05.27)
- 宴の野菜度 麻布十番「更科堀井」(2019.05.25)
「イベント」カテゴリの記事
- ちくま大学+歌舞伎座 第12回「今に伝わる江戸東京野菜」(2019.10.24)
- 大江戸味ごよみ 9月11日(水)生姜祭(2019.09.11)
- 八百善よもやま話(2019.05.27)
- ランチの野菜度 「春の鶴岡を味わう会」(2019.04.21)
- 八百善江戸東京ツアー「向島百花園」(2019.05.02)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント