大江戸味ごよみ 8月18日(日)谷中しょうが
市場で「谷中」といえば葉つき生姜を指すが、もとは谷中産の葉生姜のこと。といっても「谷根千」の谷中ではない。かつては、谷中本村(西日暮里の諏訪神社から見下ろす一帯)の特産品で、寺社や商人、職人などに中元の贈答品として使われ、人気を博した。いま出まわっている谷中生姜の多くは千葉県産などだが、東京産の野菜としても復活しつつある。
青果プロが使う「ヤナカ」は、「谷中しょうが」を指す固有名詞ではなく、「葉つきしょうが」を指す一般名詞です。そこで、東京中央卸売市場で取り引きされる「ヤナカ」の状況をみてみました。この1年間(2018年5月~2019年4月)の取り扱い量ランキングは、1位=千葉、2位=静岡、3位以下、茨城、愛知、埼玉と続き、6位に東京が入っています。ベストテンに入っているなんて案外健闘している感じ。なにしろ年間の取扱量が東京は190kgしかありません。千葉は247,310kgですから、その約1300倍!(計算違っていないよね)。そもそも出まわる期間もぜんぜん違います。千葉県産は一年中出荷されていますが、東京産が出るのは、3か月間のみ。8~9月がメインで、10月はピーク時の4分の1程度です。そこが在来の野菜の特徴で、旬の価値なのですが、もう少し手に入りやすいとうれしい
写真は、国分寺の小坂農園。江戸東京野菜の「谷中しょうが」の畑を見学したときのものです。
| 固定リンク
「食」カテゴリの記事
- はじめまして牧野野菜です。(2021.08.02)
- こうち食べる通信08(2021.03.15)
- 真室川伝承野菜図鑑~雪国を耕す(2021.02.04)
- SEED VOL.18 (2021.01.28)
- パプリカペースト「アイバル」(2020.08.05)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント