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2019年8月 6日 (火)

福島秀史さんの畑 川口兵庫介氏館跡

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ここは、福島さんのもう一つの畑です。中世にこの土地で栄えた川口兵庫介という豪族の屋敷跡だそうです。一角に建っている石碑によると、このあたりは「調井台」と呼ばれる丘。最初に見せてくださった畑とは環境が違い、開けた高台なので風が吹き渡ります。

福島さんがここで育てているのは「内藤かぼちゃ」「のらぼう菜」「八丈オクラ」などの江戸東京野菜の数かず。それに「真黒(しんくろ)なす」という、これも昔のなすです。

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▼川口兵庫介の石碑
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石碑には「史跡 川口兵庫介館跡」と書いてあります。川口氏が最も栄えたのは応永年間といいますから、14世紀末から15世紀。「武蔵七党」の「西党」に属し、草創期の鎌倉幕府に貢献しました。「武蔵七党」は平安時代末期におこった武士の集団で、農地の開発に力を注ぎ、やがて「板東武士」として勢力を広げていった、といいます。

「江戸東京野菜」を追いかけていると、アタマのなかは江戸という街とその時代の空気でいっぱいです。が、ここにはもっとずっと古くから人が住み、暮らしがあったこと、そしていま、自分がその土地に立っていること…。中世と江戸と現代が交錯している、不思議な時間と空間のなかにいるような感じがしました。

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