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2019年9月11日 (水)

大江戸味ごよみ 9月11日(水)生姜祭

筑摩書房刊の日めくりカレンダー『大江戸味ごよみ2019』に、伝統野菜プロジェクトとして書いたコラム。9月11日(水)のテーマは「生姜祭」です。
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9月に催される芝大神宮の祭礼は「生姜祭」とも呼ばれ、浮世絵にも描かれる人気の祭。鎮座当時、まわりは生姜畑だったところから、神前に供えられ、参拝者に配られた。食べれば風邪をひかない縁起物という。祭礼の間、生姜市が立ち、境内や参道で盛んに生姜が売られていた。境内には生姜塚もある。現在は、高知県園芸連から特産の生 姜が奉納されている。


「しょうが祭」と呼ばれるお祭り。青葉高先生の『野菜の博物誌』(八坂書房)によると、江戸時代、和暦の八朔を「生姜節句」と呼び、各地の神社で生姜市が立った。そこで、「生姜祭」と呼ばれたそうです。八朔というのは、旧暦8月1日。新暦では年によってズレ、8月25日頃~9月23日頃のいつか、今年は8月31日でした。
「各地の神社で」と青葉先生はおっしゃっていますが、いま、どのくらい残っているのでしょうか。私が行った、しょうがを売っていたお祭りは、芝神明宮の例大祭「だらだら祭」、あきる野市二宮神社の「生姜祭」、福岡筥崎宮の「放生会」の3か所。金沢市にある波自加彌(はじかみ)神社の「はじかみ祭」にも行きましだか、これは6月15日ですから、由来というか縁起が異なりますね、きっと。

▼芝大神宮の「だらだら祭り」(2010年撮影)
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今年は9月11日(水)から21日(土)まで。日本一長い期間行われるから「だらだら祭り」という。ハイライトはお神輿が練り歩く午後。
▼生姜切り蕎麦
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近くのおそば屋さんで食べられる、だらだら祭名物の特別メニュー

▼あきる野市の「生姜祭り」(2009年撮影)
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「風邪を引かない」「一年間無病息災厄除」など、どのお祭りで売られるしょうがも、ご利益は似ている。

▼福岡筥崎宮の「放生会」(2008年撮影)
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「昔、このあたりはしょうがの産地だった」のは、東京の芝神宮と同じ。

 

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