誕生当時の天丼を再現!
「食べて学ぶ」という、イベントのキモ、今回は銀座ハゲ天本店のスペシャルな天丼でした。天丼誕生当時の天丼を当時の史料から再現したものだそうです。
天丼が生まれたのは明治初期です。
以下、てんぷらが屋台で売られていた江戸時代から、明治時代の天丼誕生に到るプロセスを、飯野先生のお話から。
- 安永年間(1772~81)に、てんぷらの屋台が出現
- 享和年間(1801~04)に、高級てんぷら屋台が出現
- てんぷらの屋台の隣に、蕎麦屋の屋台が出ていた。蕎麦屋で蕎麦を買い、てんぷらをトッピングして食べるシーンが、天保14年(1843年)に描かれている
- 文政10年(1827)ごろ、蕎麦屋のメニューに「てんぷら蕎麦」が登場する
- 嘉永年間(1848~54)にてんぷら茶漬け店が出現。このとき初めて、てんぷらとごはんが出合う
- 明治初めごろに、てんぷら専門店(屋台ではなく)が現れた
- 明治7~8年(1874~75)ごろ、てんぷら専門店のメニューに「天丼」がのる
今回いただいた天丼のトッピングは以下の通り。
- 小柱---「小柱」というより「中柱」くらいの大きさ
- 芝海老の筏あげ---筏のように並べて揚げたもの)
- あなご---ふっくらと上手にできていました。あたりまえか!
- 赤いか---思いがけず身に厚みがあって、やわらかいのにびっくり。本来はするめいかを使ったそうです
- こはだ---これ、初めてだ!確かに青魚のてんぷら。寿司ネタのこはだのほうが好みです。慣れているからかな
- たまご---江戸時代、たまごは高級食材でした
明治・大正時代、天丼はてんぷらを天つゆで煮てごはんの上にのせ、せいろで蒸したのだそうです。その再現天丼、天つゆは甘さ控えめのあっさり味でした。
飯野先生の新しいご本にも、楽しいうんちくがいっぱいです。
■天丼 かつ丼 牛丼 うな丼 親子丼
- 飯野亮一著
- 筑摩書房刊 ちくま学芸文庫
- 定価(本体価格1200円+税)
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