日本の野菜
生きもの文化誌学会が昨年11月末に発行した“BIOSTORY 32”。特集は「日本の野菜」です。そのトップページにはこうあります。
近年、国内の「伝統野菜」が注目されているが、
世界的な視野でみると
日本は野菜の起源地ではない。
日本の野菜は、いつどこで生まれて
日本に導入され現在に到るのか
野菜と文化とのかかわり方
わが国の最新の野菜事情など、
日本の「野菜と人」との多面的なかかわり方を
生き物文化誌の視点から展望する。
執筆されている先生方は、江頭宏昌先生のほか、昨年の「在来ごぼうフェスタ」でお話いただいた冨岡典子先生、「野菜の学校・日本の伝統野菜・地方野菜講座」にご登壇くださった、なにわの森下正博先生、鹿児島の田畑耕作先生、江戸東京野菜の大竹道茂先生、と存じあげているお名前がズラリ。その最後に私たち伝統野菜プロジェクトもあります。「伝統野菜プロジェクトの取り組み」というテーマをいただき、「この道は未来へ続く」というタイトルで活動を紹介しました。
在来野菜、伝統野菜に限らず、野菜に関心のある方にはきっと興味深い内容です。私の原稿はともかく、ぜひご一読をおすすめします。
<目次>
特集:日本の野菜
序論 変わりつつある野菜と人の関係(那須浩郎・岡山理科大学准教授、池谷和信・国立民俗学博物館教授)
■第1部 野菜へのまなざし
- 野菜のはじまり“ドメスティケーション”(那須浩郎)
- 日本の在来野菜(江頭宏昌・山形大学教授)
- 野菜と文化~ゴボウ(富岡典子・大和の食文化代表、畿央大学健康科学部助教授)
■第2部 伝統野菜の現在
- 復活したなにわの伝統野菜(森下正博・なにわ伝統野菜応援団員、農学博士)
- 鹿児島の伝統野菜(田畑耕作・元 鹿児島県農業試験場場長)
- 伝統野菜をどう支えるか?~湯浅なすの復活と課題(渡辺和之・阪南大学准教授)
■第3部 現代社会と野菜
- 江戸東京野菜と地域振興(大竹道茂・NPO江戸東京野菜 コンシェルジュ協会理事長)
- 食べ慣れた食材を求めて(増野高司・総合研究大学院大学研究員)
- この道は未来へ続く(草間壽子・伝統野菜プロジェクト代表、食生活ジャーナリスト)
■BIOSTORY vol.32 人と自然の新しい物語
・BIOSTORY 編集委員会(編集)
・発行:誠文堂新光社
・B5判 112ページ
・定価 1,500円+税
・ISBN9784416619292CコードC9440
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