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2020年4月20日 (月)

かわさき菅の「のらぼう」-続

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かわさきのらぼうプロジェクトの清水まゆみさんにお願いして、地域特産物マイスターで菅のらぼう保存会会長の髙橋孝次さんの畑を見学しました。

▼うねの間の水が空を映している
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ご自宅から歩いて10分ほどの住宅街の中。もとは水田だったそうです。水路の栓をひねると、水が畑に入り、たっぷり水やりをした状態になります。
のらぼう菜がこんなに水が好きな作物とは知りませんでした。埼玉のときがわ町や東京の五日市ては、むしろ乾いた畑の感じですが、「どの畑も水はけがいいのかもしれない」と、伝統野菜プロジェクトメンバーで園芸研究家の御倉多公子さん。「特に髙橋さんの畑は地理的に多摩川のすぐそばで、いつでも豊富に水を引け、水田の仕組みを使って水を切ることもできるから、水の管理はしやすいでしょうね」とも。もしかして「のらぼう菜」は「水かけ菜」と関係があるのかしら、という話も出ました。

▼バンカープランツのシュンギクとソラマメ
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もう一つほかと違っていたのは、畑のまわりにシュンギクとソラマメが植えてあっいたこと。髙橋さんは「鳥のため」とおっしゃっていたそうです。
御倉さんによると、これは「バンカープランツ」と呼ばれ、いくつかの役目がある、と教えてくれました。

  • 鳥はのらぼう菜より手軽においしいものがあるとそっちを先に食べに行く、いわば「おとり」になる
  • ソラマメにはアブラナ科の敵であるアブラムシがよくつくので、アブラムシ避け&アラームにもなる
  • マメ科は、土壌に窒素を蓄えるので土がよくなる
  • シュンギクが属するキク科はアブラナ科のコンパニオンプランツとして知られており、そばに植えることによって害虫防除、病気予防、成長促進などに役立つ

「髙橋さんは長年の経験からソラマメとシュンギクにしたのだと思う」と、御倉さん。そうか、ヒヨドリ避けのネットの代わりにもなっているんですね。

住宅街の中に広がる1反の畑は、かなり広い感じがします。御年88歳の髙橋さんは、その中をスイスイ動いて、「のらぼう」を採るところを見せてくださいました。収穫適期のちょうどよい長さのところを、手でポキポキ折っていきます。その手際のよさはお見事。

▼次々に同じ長さに折っていく!
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▼摘みたてをおみやげにいただきました
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ありがとうございました。

 

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